世界初のステレオ録音はエルガー?
世界初のステレオ録音は1932年にストコフスキーによって演奏されたスクリャービンの『プロメテ - 火の詩』であると言われる。
1944年カラヤンによるブルックナー交響曲第8番のステレオ録音も名高い。ただしこの録音では第1楽章が欠落している。
1954年のトスカニーニの引退記念コンサートもステレオで記録された。
この3つはクラシックの世界での初期のステレオ録音として名高いものとなっている。
ストコフスキーによる世界初のステレオ録音が行われた翌1933年、こちらは偶然ステレオ録音になってしまった例。
エルガーの自作自演の録音セッションが行われた。
たまたま、離れた位置にあった2本のマイクロフォンで演奏が録音されていた。それを近年ステレオ風にリリースしたものがこれ。エルガー指揮によるコケイン序曲。
このステレオ効果が非常によく仕上がっている。ブライトクランクの疑似ステレオなど比較にならない瑞々しさ。
事情を説明せずに聞かせたらだれもが普通にステレオだと思うだろう。
演奏もエルガーが遺した自作自演の中でも傑出したものとなっている。
Cockaigne, Op. 40, "In London Town": Overture (stereo) · BBC Symphony Orchestra
Elgar Remastered
℗ 2016 SOMM Recordings
Released on: 2016-09-30
Conductor: Edward Elgar
Orchestra: BBC Symphony Orchestra
Composer: Edward Elgar