尾高N響のエルガー全集
ついに究極の決定盤が出てしまった・・・ただただそう思う。
尾高N響のエルガー交響曲全集3枚組。
エルガーの音楽を聴き始めて20数年。これほど満足度の高い録音がかつてあっただろうか?
さらに尾高のエルガーをやはり20年ほど聞き続けて、彼のエルガーに対するスタンスの変化をずっと見守り続けてきた。
その集大成がここにある。
ちょうど晩年のギュンター・ヴァントがベルリンフィルと録音したブルックナーの交響曲の録音に接した時と似たような感覚だ。あれに匹敵する神々しさに満ちている。
交響曲1番は3度目の録音、3番は2度目で2番は初めてとなる。
どれも本当に素晴らしい。
これほどエルガーの音楽に真摯に取り組む演奏家がいるだろうか?その距離感、共感度、テンポ感、濃密度、バランス感覚。どれをとっても名実ともに掛け値なしに世界一のエルガー演奏家であると認定しても構わないであろう。さらに録音も優秀。我が家のショボい再生装置をしても実に生々しく温かいエルガーサウンドが臨場感あふれて迫ってくる。特に尾高という指揮者の真価はこれまで録音では捉えづらい傾向があり、実演はあんなに素晴らしかったのに録音がすべてを伝えきれていない・・・ということがよくあった。
しかし、今回の録音は尾高の織り成す魅力をかなり部分を捉えているといえるのだ。
これはぜひ本国のリスナーにも聴いて欲しいと切に願うばかりだ。
《エルガー/ターナーの3番》 《ピアノ協奏曲》