エルガー・バースプレイス(生誕地博物館)
世界中のエルガー愛好家にとっての「聖地」と言える場所。1857年6月2日、エドワード・ウィリアム・エルガーは、ウィリアムとアン・エルガーの間に生まれた7人の子供の4番目の子として、この家で生を受けた。赤レンガの造りの小さなコテージであるが、周りを豊かな自然に囲まれた素晴らしい環境にある。この景色が彼の人生に生涯強い影響を与え続けることになる。実際に暮らした時期は1857年から1859年の間のわずか2年間であったが、晩年彼は度々この家を訪れることを楽しみにしていた。
ジャクリーヌ・デュ・プレ(チェリスト)「何てすてきなところなのでしょう。生涯忘れることはないでしょう」
チャールズ・グローヴス(指揮者)「快晴、秋近し、静かで平穏な愛すべき場所だ」
ノーマン・デル・マー(指揮者)「これこそ本当の聖地巡礼である」
ロバート・コーエン(チェリスト)「今この場所にいる栄誉を感じている。このことは決して忘れない」
入口から入って正面にギフト・ショップがあり、ここでエルガー関連のCD、ポスト・カード、小物、楽譜など様々なグッズを扱っている。ここでしか手に入らないグッズも少なくないので要チェックである。
ギフト・ショップの前を右側に入り、ちょうどレセプションの隣の部屋にエルガー愛用の机などが展示された書斎がある。ここで最も目を引くのがエルガーの手形の石膏であろう。意外な大きさに驚かされる。かなり大柄な体格であったことが伺い知れる。
ギフト・ショップの方に戻ってそのまま横を通り過ぎた突き当たりに2階へ登る階段がある。これを登るとエルガーが生まれて最初に産湯に浸かった湯船が目につく。(注意=時々配置変えが行われているので現在はこの通りではないかも知れない)。
ここを訪れた時に、ぜひ注意してもらいたいポイントがある。最初に敷地内に入る時に柵があり、その柵にはこう書かれている。"PLEASE BOULT THE GATE" 要するに「錠(bolt)をかけて下さい」という意味なのだが、初代エルガー協会会長のエイドリアン・ボールト(Boult)に引っかけた、ちょっとしたジョークになっている。元の博物館館長ジャック・マッケンジー氏のアイディアだとか。
もう一つ、そのゲートを入ってすぐ左側に小さな石碑がある。これはエルガーが晩年飼っていた愛犬マルコとミーナの墓碑である。ほとんどの人が見落としてしまうほど小さな墓石であるが、どうか気づいてあげて欲しい。
●Elgar Birthplace Museumの公式サイト
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photos by Mr. Koji Yamada
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